COOLEY
2005年 03月 07日
過去にいくつものバンドをやってきたが、このクーリーには格別の想いがある。
当時はブラジルものばっかりやっていた。特にボサノバはあっちこっちから声がかかり、仕事があるから手伝ってくれだの、ライブをしようだの、レコーディングを手伝えだの、練習だの・・・・・ そんな毎日にかなりうんざりしていた。なぜかというと、ボサノバが好きじゃなかったから。はっきり言って、なにがいいのかさっぱり解らなかった。 でも続けていけば、そのうち好きになるかもしれない、と思いながら惰性の毎日を繰り返していた。先輩ミュージシャンに逆らえるわけないし、僕のようなぺーぺーが口出しするなんてもってのほかである。 でも好きじゃないなりにも努力はした。どこそこのスタジオで、誰それがリハやってると聞きつけては、よく見学に行った。レコーディングスタジオなんかにもよく出入りした。そこで初めて会った人に、その人の音楽観なんかを聞いては勉強させてもらった。 みんな気さくでいい人だったし、音楽もすごくかっこいい事をやっていた。 だけど自分がそれをやりたいとは、全く思わなかった。それとは違う事をしてみたかった。7弦ギター弾いてるからブラジル音楽だ、というレッテルも貼られたくなかった。もっと自由に音楽をやりたかった。でも何をしたいのかもわからなかった。 そんな時にクーリーに誘われた。めちゃくちゃ意外だった。僕が入る前のクーリーは、かなり大人なポップスバンドであったのに、ボサノバとサンバばっかりの僕に声をかけてくるのは、正直、意味がわからなかった。というより、その前の日に、クーリーのライブを観に行ったばっかりであった。 もちろん聞いた。俺、何したらええの?あんなん弾かれへんで。 が、結局入ることになる。どうやら今までのクーリーとは違う、4人編成のアコースティックな音でやりたいらしい。それならなんとかなるかも、とか思っていたら、アルバムを出すから。なんて言ってきた。いやいや。まだこのメンバーでライブ1回しかしてへんやん! すぐに始まった。週に2、3回みんなで集まって作曲、編曲。始めるのが晩の9時頃からだったから、終わるのは夜中や朝までの作業になる。かなりつらかった。思うように進まず喧嘩もした。 だけどみんな頑張った。めちゃくちゃいいものが出来そう、という予感がみんなにあった。 見事に的中した。予定の10曲を作り終えた時、今までにない感動を覚えた。7弦ギターはもちろん、アコースティックギターにエレキギター。今までの自分のすべてを出せた喜び。まさに感無量!これぞ僕のギターであり、僕の音楽の原点。 そして、この仲間に出会えた事で、僕の音楽観は一変した。このアルバムを作ってなければ、今の僕のギターは無いような気さえする。そんな格別な想いのアルバムであり、バンドである。 01.アシタに吹く風 02.優しい月 03.Siempre está tú 04.Ima~you must keep it in mind 05.Into the world 06.Un lucky 07.言葉の意味 08.その手を 09.Any more 10.失うモノは Nana :Vocal. Chorus. Guitar Yutaka Yamada :Violão de 7. Guitar Goro Jinguji :Bass Ken'ichi Masaki :Drums. Percussion Toshi Hiketa(from. David Lee Roth Band) :Guitar. Sitar Tsutomu Takei :Soprano Saxphone Takasi Fukutome :Flute Tetsuya Hoshiyama :Timbales Yoichi Akamatsu :Bongo Nobumitsu Irio :Chorus Takeshi Oomachi :Cello
by yaso7project
| 2005-03-07 05:07
| えび天のしっぽ
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